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「エンドレスナイト トーキング!」 分科会リポート 後編

後編です。

「反対です」
その、患者家族側の女性は、厳しい面持ちで、そう発言されました。
「もしも、自分の娘が、そのような立場だったら、出産はさせないと思います。何よりも娘の命が大切です。」
ピンと張り詰めた会場にその声は重く響きました。
その他にも、出産を応援する声や、やはり反対、と言う意見もありましたが・・・。
う~~ん・・・、男性であるオイラにとしては、あくまでも 「産んでもらう」 立場でしかないので、出産とか母親としての育児の本当の大変さって言うのは、実感出来ないんですけど・・・、健康な女性の方にとっても出産や育児は、とても大変なコトだと思うので、深く考えさせられました。

また、そんな患者本人の厳しい現状に対して、医療側のご意見も。
今回の総会にはいつも患者会がお世話になってる病院の先生もお招きしていたのですが、分科会にも参加して頂く事が出来ました。
「病状の診断、はもちろんの事ですが、日常生活において少しでも不安な事があれば遠慮なく何でも相談して欲しいです。」
と小児科の Dr.エール (仮名) 。
その上司である Dr.BB (仮名) も力強く頷いて下さっていました。このような支えがある事は、患者にとってとても力強い事ですが、まだまだ不安は拭えません。出産、と言う事に関して世間では、最近にも 「搬送先が見つからない」 、と言う深刻な事件が起きたばかりです。
心臓病患者は、自分の掛かり付けの病院は持っていますが、産婦人科だけでなく医師そのものの減少、と言う厳しい現状にも直面しています。
実際、あるご家族の方からは
「地元の病院の医師が不足してきているので、近隣の県の病院に移りたい」
と言う相談もあり、そんな声に対して、市内の医大付属病院の教授、 Dr.マスター (仮名) は、丁寧に受け入れ態勢の現状を説明されていました。
・・・、 Dr.マスターは、NHKや民放の番組にも取り上げられてたり、世界でも屈指の心臓外科医。翌日の総会、午後からの講演会も大入満員状態でした。(^_^;)

さてさて、1時間半、90分の時間枠は、瞬く間に過ぎ、それでも話は尽きない状態。
この企画を立てた時に、家族側のあるお母さんから言われた言葉。
「自分の親には言えないけれど、心に溜めている思いはきっとあるはず」

そう、その通りなんです。
振り返れば、一番最初に、 「心臓病者として生きて楽しかった事は?」 とのご質問。
疾患を持ちながらの暮らしは、必ずしも楽しい事ばかりではなく、むしろ辛かったり苦しかったり、の方が多いけれど、今回のように、そんな、患者本人やそのご家族で、お互いの気持ちを出し合い、本音で話し合える機会を持つ事はとても大切な事だと思うのです。
この分科会での話し合いは、決して結論を出すものではなく、本音を出し合い、気持ちを出し合う事そのものが目的なんですよね・・・。

分科会が終わってからも、宿泊ホテルでは、患者同士、あるいは患者と家族、または、家族同士での第2ラウンド、第3ラウンドが繰り広げられたようで・・・。(^_^;)
今回は 「出産」 などに話題が絞られましたが、いつかまた機会があれば、もう少し長い時間で、色々なテーマごとに、話し合いをしてみたいと思っています。
今回の分科会に携わったすべてのみなさん、本当にありがとうございました。
そして、このブログの記事を見て下さったみなさんが、心臓病者とその家族、こんな現状もあるんだ、と言う事を感じて頂ければ幸いに思います・・・。
長文記事を最後まで読んで頂き、ありがとうございました。<(_ _)>

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コメント

  穀物さんのもうひとつの病気が今分かりました^^;クローン病と心臓病なんですね。二つの重度な病気をもっていらっしゃるとは・・・
  実は私の彼女も心臓病を患っております。「肥大型心筋梗塞」という病名でして、聞かされたのは付き合って一ヶ月ぐらいの時でした。その時は全然実感が湧かなくて、彼女にしてやる事は、激しい運動はさせない事ぐらいでした。  
  今は、かなり考えます。私は子供が欲しいです。しかし、この病気の薬を女性が服用すると、奇形児が生まれる可能性があるそうです。また、母体にも影響があるらしく死ぬ可能性もあるとか・・・
  テレビ番組でたまに、「バイキング」という、サスケの親子出場バージョンがあるんですが、「この番組に俺の子供と出てみたいんだよね~」といってしまい、彼女を深く傷つけてしまったことがあります。
  今でも彼女に対してどう言ってあげればいいのか分かりません。そして、子をとるか、彼女をとるか、それすらも決めかねています。そんな事があったので、この内容に関してヒト事ではなかったので真剣に読ませてもらいました・・・  
  答えははっきりしてません。けどこの答えは、二人の中でおのずと決まってくるものだと思っています。それまで今は、流れに身を任せていこうと思っています。

投稿: ダンプマン | 2007年10月20日 (土) 00時55分

前編・後編、ともに臨場感と穀物。さんの心情が迫ってきて
「行った気分」状態が味わえました。

>心臓病患者は、自分の掛かり付けの病院は持っていますが、
>産婦人科だけでなく医師そのものの減少、
>と言う厳しい現状にも直面しています。

そういう妊婦の場合、産婦人科ではなく 
周産期科とか周産期外来とにかかったほうが良いと思います。
普通は、心疾患患者は大学病院にかかっていると思いますが、同じ病院に周産期科があればそれが望ましいと思います。

周産期科は、主に障害や病気を持つような
ハイリスクの妊婦さんを扱う科で、
他には妊娠中毒症にかかった妊婦さんなども対象になります。
生まれてくる赤ちゃんに障害があったり、
妊婦さんの体力都合で
非常に早く帝王切開をしなければならない場合など、
赤ちゃんの管理(小児科移行)もスムーズです。

さて、障害者の妊娠・出産というと
10ヶ月を無事に過ごしなんとか生むことに目が行きがちです。
でも、生んでからの子育ての方が
ずっとずっと長く厳しいことにきちんと目をやるべきです。
子どもの人生の長さ、自分たちの子育てに費やせる体力、
現実的寿命などをまず考えて
それから「妊娠の可能性」について考えるべきではないでしょうか。
「死んでもいいから生む」などというのは
無責任以外の何物でもないと思います。
生みたいから生んだ、あとの事は考えていなかった
ということだと、赤ちゃんはあまりにもかわいそうですよね。
私はそういう例を実際、何例か見ています。

投稿: たがこし | 2007年10月20日 (土) 09時16分

>ダンプマンさん

コメントありがとうございました。
お返事が少し遅くなってしまい、すみませんでした。

正直・・・、どうお返事しようかと色々と悩んだり、考えたりして、新しい記事を書いていても気になって・・・。

でも、結局、オイラの思いのままをお返事させて頂く事をお許し下さい。

軽々しく、応援しています、とか、頑張って!
とは言えないのですが、ダンプマンさんが彼女さんを思う気持ちは、スゴク伝わってきます。

受け入れ難い現実はあるかも知れません。
でも、そんな彼女さんのすべてに真正面から向き合って欲しいです。

オイラの勝手な想像ですが、たぶん彼女さんもダンプマンさんと向き合おうと一生懸命なのでは?

大切な人を思うその気持ち、ダンプマンさんご自身のその思いをどうか大切にして欲しいです。

すみません、上手く書けなくてすみません。m(__)m

投稿: 穀物。 | 2007年10月21日 (日) 01時45分

>たがこしさん

コメントありがとうございました。
お返事が遅くなってしまい、すみませんでした。
m(__)m

周産期科 ・ 周産期外来についての情報をありがとうございました。
なるほど・・・、
普段、「出産」について触れる事のないオイラにとっても、こうした情報もとても勉強になります。

昨日は、地元の患者会の役員会に出席してきました。
総会の報告・反省の議題の中で分科会についても話し合われましたが、親御さん方にはとても好評だったようです。

ブログ記事の中には書ききれませんでしたが、
くだんの「出産への相談」について、分科会に同席されたドクターからは
「出産についての身体の状態などへの医療面でのフォローは、全力で対応しますが、出産するか否かの最終的な決断は、やはり当事者の気持ちを尊重したい」
と言う趣旨のご意見もありました。

・・・難しいところですよね・・・。

出産は、ゴールではなく、生まれてくる自分たちの子どもを 「育児していく事」 のスタートライン。
改めて、その事を深く重く考えてしまいます・・・。

投稿: 穀物。 | 2007年10月22日 (月) 15時22分

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